チューブに繫がれたくない
2012年 06月 18日
意識のない状態で回復が見込めないのに、ただただ沢山のチューブに繫がれて植物状態を長引かせるだけ・・・。こんな場面になったらお互いに一切の延命治療は行わないことを確認?したばかりです。
そんな折に立ち読みしたのが「大往生したけりゃ医療とかかわるな」(中村仁一著、幻冬舎新書)という、ベストセラーになっている話題の本があります。今日もテレビで取り上げられていたが「生きものとしての賞味期限」という言葉が出て来るが確かにこういう見方もあるなと、妙に感心させられます。
著者は特別養護老人ホームの常勤医師で老人が安らかに自然死する例を多く看取ってきた経験から医療がかえって穏やかな死を妨げている現状を紹介してます。
「食べないから死ぬのではなく、死ぬときが来たから食べないのです」食べられなくなったら、胃に穴を開けて直接栄養を入れる、胃瘻(ろう)を批判してます。
中村医師は「本来、年寄りはどこか具合の悪いのが正常であって、不具合のほとんどは老化がらみで、医者にかかって薬を飲んだところで、すっかり良くなるわけでは無いとまで言ってます。
昔の年寄りのように、年をとればこんなものと諦めることが必要だと、ところが『年のせい』を認めようとせず、『老い』を『病』にすり替えている。」と語っております。