Q-1 泉町Ⅱ モデルハウス 「換気風量測定」
2018年 04月 18日
前回は気密測定について書き留めましたが、その後に「換気風量測定」を行いました。
風量測定も気密測定と同じで測定器械で計って見ないと何にも分からない分野です。
過去に1種換気(箱ものダクト式・壁付き型)3種換気(箱ものダクト式・壁付き型)と色々と採用設置して来ましたが、それぞれに、メリット、デメリットが有り、採用するにあたっては、いつも悩ましい事の1つです。
今回の現場も3種換気ノンダクト式ですがノンダクトはダクト内の汚れなどは気にしなくて良いのですが、風量コントロールで希望とする風量を確保するのが、すこぶる難しいのが実情です。風量が少なければ結露や生活臭などの問題が発生しかねないし、逆に風量が多すぎると冬期間は寒さや、省エネ性に於いて問題が発生する事となります。
3種の場合は気密性能値も関連しているが、そこの住宅内の気積に応じた市販されている換気扇を稼働させながら0.3回/hから0.5回/hに収めるのが難しいのです。(コントローラーを用いて0から100%までの可変式モーターなら簡単にできて苦労はしないと思うが・・・)その点に於いて1種方式は、それぞれのモーターで吸気も排気もクロス熱交換しますので、3種方式のような心配は、まず要りません。
但し1種換気のモーター交換は何十年先にはメーカーが製造を中止して簡単に部品が手に入らない事が予想されます。(20年前の国産品でも入手出来ずに苦労してるのに輸入品モーターはもっと大変なことが予想され導入するには注意が必要です。)
3種方式のメリットとして設置する市販されている壁付型換気扇 又は天井扇(ダクトが1m未満)はとにかく24時間連続運転しても消費電力量が少ないのが特徴です。そして何より重要な事は、将来、必ず故障するだろうモーターでも、同規模風量タイプを選択さえすれば簡単に取り換える事が出来ます。(いつの時代でも必ず販売されているので安心です。)
前置きが長くなりましたが、測定結果は1階トイレ及び2階トイレ、洗面化粧室の排気口に測定器を当てた数値は弱運転時:56+63+21=140㎥/hと実測されました。住宅内の気積は281.65㎥ですので換気回数は0.5回(2時間で家の中の全ての空気が入れ替わります。)となり、強運転時:93+103+21=217㎥/hで換気回数は0.77回でした。(特殊な例を除き生活する上では、ほとんど強運転はしない。)
当社で使用している換気風量測定器。写真は別の現場での測定です。