Q-1「代野の家」気密測定試験
2008年 01月 25日
この住宅の全ての隙間を集めたと仮定すると約8,5センチ正方形の穴に相当します。同時に出力されたN値(隙間特性値)は1.36です。この数値は1に近いと細かい隙間で、2に近いと大きい隙間がある事になります。
気密性能は光熱費とも密接な関係にあり気密数値は、腕の良い気密に慣れたベテラン大工でも、数字で結果が現れてしまうだけに、毎回ちょっとドキドキするようです。
写真の気密測定の装置は、送風機・流量測定器・屋内外の圧力測定器・屋内外の温度計などで構成されています。
ちなみにこの気密試験は、住宅全体でどのくらいの隙間があるかを測定する試験で、1m2当たり何cm2あるかを数値で表すものです。
隙間が少ない(気密性能が高い)ということは、暖めた熱を逃がしにくいということになり、省エネルギー住宅の絶対条件となります。
温熱環境を良くする為には、断熱性や気密性を高めることが必要で、とくにQ-1仕様の高断熱・高気密住宅ではその気密性能を数値で実証するために、必ず気密測定を行います。冷暖房費を抑える為に断熱性能を高めても、隙間だらけの住宅でしたら、断熱効果は得られず更に冬に暖房をすると対流が起きて(体感温度にも影響)暖かい空気は2階に上がり、1階と2階とで温度差が出ることになります。
高断熱・高気密住宅では、計画換気を行うが、隙間だらけだと計画換気がルートに乗って上手く働かないのです。
断熱・気密・換気の3項目はどれも大事でお互いに補って快適な住環境を作り出しています。