家を建てる時は大手のハウスメーカーや名の知れた工務店なら全てに於いて「間違い」が無いだろうと信じ、次に営業マンの人柄、外観デザイン、間取り等々を気に入って契約に至る方が多いと思います。
だが、住み始めてから最初の冬に気づく事が出て来ます。他社で建築された家で設定温度を上げれば確かに暖かいが(当たり前だが)問題は暖房費が掛かり過ぎて匿名で相談されてくる方が少なからず居られます。40坪~50坪の床面積で8万円やら10万円も掛かると流石にビックリしてしまいます。
昨日も記述したが、難しい事は言わないから先ずは暖房に要する1月の1ケ月分の電気代、又は灯油代を事前に知って置いて欲しいこと。
省エネ住宅に普段から真面目に取り組んでいる建設会社だったら今までの引き渡した住宅の性能・燃費データを保存していると思うので前もって見せて頂く事を、お願いしたら安心かと思います。
さて、 清水4丁目の家の施主さんは寒いのも苦手だが、暑いのも夜は寝れなくて大変と言うことで、メーカーさんに来て頂き2つのコントローラー操作方法を再度教わりました。
ヒートポンプで作り出される出湯温度は35℃にセットしているので中温水と言うよりは、人肌の低温水?です。室内温度が21℃に17℃は設定温度を表しております。
家族は此の温度環境で慣れているが外部から来た人で、少し寒いと言うようであれば補助的に寒冷地用エアコンで補っているようです。

居間の湿度・温度です。

居間の無垢材床表面温度です。

北側の寝室、床表面温度。

トイレ、長尺シートが貼られた床表面温度。

ユニットバス、床の表面温度。

建物は平屋で床面積は約39坪です。
壁・屋根の断熱材は高性能GW315mmの厚み、高性能トリプルガラス樹脂窓を採用して換気方式は3種で熱損失係数のQ値は1、1W/(m2・K)の性能値に、気密性能は建物完成後の実測で隙間相当面積のC値は0.26cm2/m2でした。
昨年の2月から住み始めたので正式な冬期間のヒートポンプ床下暖房に要した電気料金を掴んでなくて、そこで、冷房・暖房を使用しない6月頃の電気料金明細と1年で最も電気料金がハネ上がる(もっとも寒い時期と暖房の関係で)1月分電気料金明細書を見せて頂きました。
昨年6月分(29日間使用分)8695円(単純に1日あたりだと299円)エアコン・暖房を稼働してないので1年で最も少ない電気使用量月(その他は生活習慣に大きな変化がないので)となります。

今年の1月分の明細で使用期間は34日間(29300円、1日あたり862円)です。昼間電力量が多くて夜間使用量が少ないので、この比率が逆転してくれたら、もっと少ない電気料金になります。(各家庭の暮らし方もあるので簡単ではないが・・・)
上記の1月分1日あたり862円から6月分1日あたり299円を引きますと日563円ですので1ケ月分31日で計算しますと17453円が暖房代とザックリですが要した金額になります。
明日は室温や床表面温度などについて書き留めたいと思います。

財布だったり衣類だったりバック等々、沢山あってキリがありません。
世に知られるようになれば、次から次と似せた物が売り出され本物と見分けが付かない非常にヤヤコシイ事が起きて来ます。
左の白木が本物の「大館の曲げわっぱ」右が外国製の安価なベニヤ板などを使用した「曲げわっぱ」

例にもれず売れに売れて好調の大館の曲げわっぱも類似品が出回って市内の業者さんが困っているそうです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160222-00000005-khks-soci
その石膏ボードを張った所を追っかけながら電気・水道屋さんが配線・配管を設置して行きます。その際に、一般住宅の時と違う処理作業があります。
いったん火災が発生すると最悪、ケーブル線路に沿って燃え広がり、ケーブル線路の延焼防止措置が不十分な場合は、縦横に火災が拡大することになります。

そこで防火区画の間仕切壁及び隔壁にケーブル貫通部の防火措置として隔壁に穴を開けて鋼製のサヤ管を通しているが、貫通部の周りは、パテ等の不燃材を充填して更にケーブルを通した周りは熱膨張耐火材のフィブロックを巻き付け、その上から針金で縛ります。
「フィブロック」は配管の周りに1巻きするだけで完了で簡単便利だが2m巻きで7千円ほどと、決して安くはない。

この「防火区画」処理は電気工事、だけに限らず給排水工事、空調工事などの「配管」にも関わってきます。
※ 建築基準法で定められた「防火区画等」をケ-ブル・配管等が貫通する場合においては 法令で規定された仕様もしくは性能基準を満たしたものとして認められた構造方法を用いなければなりません。 基本的に、「防火区画等」は建築基準法で規定された面積以内ごとに設置することが必要です。
入浴死について秋田市消防本部の救急救命士でつくるグループが調査していることは、以前にも紹介した事があるが、昨日の読売新聞の記事です。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160216-00010000-yomidr-hlth
「秋田県の入浴死、交通事故死の5倍…厳寒期に6割発生」
先週まで当社の現場で元気に働き、時には雑談も交わしていた電気工Tさんが急死したことを知ってショックを受けている。まだ50代前半の若さである。
又聞きだが、お風呂場で倒れ、どうやら脳疾患に依るものらしい。合掌

北海道大学 羽山教授が講演で述べた内容の記事を抜粋しますと

日本人の年間死亡者数は約100万人で、このうち心疾患・脳血管疾患・呼吸器疾患・入浴死は、冬季に増える。寒さに対する適応能力が低い高齢者が増加しており、住宅の温熱環境改善を急ぐ必要がある。
全国の住宅内で温度測定を行った結果、北海道の戸建ては冬季にもおおむね20~25℃以内の変動で収まっているのに対し、東北や北陸の戸建ては15℃まで、関東の戸建ては10℃以下まで、九州の戸建ては5℃付近まで低下していることがわかった。
このことが冬季の死亡リスクが温暖地ほど高くなる傾向と関連している、すなわち室温が低いほど冬季の死亡リスクが高くなる傾向があることが分かってきた。
また、往診時に往診先住居の温熱環境と血圧を調べた調査では、温度が低くなると血圧が上昇し、高齢者ほど顕著となる傾向があることがわかった。
暖房空間を実現するための住宅の断熱・気密化は、健康面からも推進すべきであり、市民(消費者)は賢く高い要求を持ち、ビルダー(工務店)はそれに応える技術力を持つことが必要だ。
北海道と関東の戸建て住宅の室温の季節変化を図にまとめているが、関東が大きく変動しているのに対して北海道は変化が少ないのがわかります。これらのデータを見ても疾患率に正直に表れているものと思われます。
表の上でクリックすれば拡大しますがQ値・C値の性能の開きが大きいのに驚きます。

表から見て分かるように新生物(悪性腫瘍)は季節は関係なく発生しているのに対して心疾患・脳血管疾患・溺死・溺水は寒い時期に多くなっている。
